大切なお子さんの命を守ってくれるベビー用品『チャイルドシート』。着用が義務化され、安全性の高い商品が数多くありますが、逆に種類がありすぎてどれを選べばよいかわからなくなるほどです。
とはいえお子さんの命に関わる大切な商品なので、できればしっかり選びたいもの。今回はチャイルドシート選びでお悩みの方にために、チャイルドシートの違いから選び方のコツまで、丁寧に解説していきます。おすすめのメーカーまで紹介します。できるだけわかりやすく説明するので、ぜひご一読ください。
チャイルドシートの着用義務は何歳まで?
平成14年に道路交通法が改正でチャイルドシートの着用は義務化されました。対象は『6歳未満の子どもや幼児』。
なぜ6歳未満の子どもは着用する義務があるのでしょうか。理由は2つ。
1つは車のシートベルトは大人用に設計されているからです。小さい体の子どもは車に備え付けのシートベルトを着用しても安全性を確保できません。2つ目の理由は、子どもは体が小さく発達していないためです。そのため子どもは衝撃に対して非常に弱いです。大人であればけがをしないような衝撃であっても子どもは致命傷にいたってしまうケースもあります。
年齢別おすすめのチャイルドシートとは
チャイルドシートは種類がさまざま。子どもの安全を守るためには、成長段階に合わせて最適なものを選ぶ必要があります。チャイルドシートの種類とチャイルドシートの着用義務が何歳までかをご紹介します。
乳児・新生児用 (0歳頃~1歳頃)
チャイルドシートのなかでも0歳~1歳頃までの新生児・乳児用はベビーシートとも呼ばれます。赤ちゃんはとても小さな体をしているため、それに合わせた専用のシートです。首や顔、体の周辺にクッションが多く赤ちゃんの体全体を包み込めるのが特徴です。首が据わっていないこともあり安全性の面から進行方向に対して後ろ向きに設置します。
寝かせた状態や深くリクライニングできる状態を保てるようになっています。
幼児用 (1歳頃~4歳頃)
体もある程度大きくなりベビーシートでは窮屈になってきたら使いはじめるのが、『幼児用』のチャイルドシートです。自分で座れるようになってきて体重が大体9㎏~18㎏になったら、使用を開始するのが理想でしょう。使いはじめるのが早すぎると、赤ちゃんをきちんとホールドできないので、安全性が低くなってしまいます。
幼児用チャイルドシートから、進行方向と同じ方向に取り付けられるようになります。運転中も赤ちゃんの様子を確認できるので安心です。
学童用 (3歳頃~13歳頃)
体重が約15㎏以上になってきた頃に使いはじめる、『学童用』のチャイルドシートです。対象年齢は3歳頃~13歳頃。幅広い年代で使えます。幼児用のチャイルドシートとは異なり、車のシートベルトで直接子どもの体をホールドするタイプです。車のシートベルトは大人向けに設計されているので、学童用のチャイルドシートで座面を高くして子どもにフィットするように調節します。
車のシートベルトが鎖骨を通り、骨盤をキープできているように高さを調節して使いましょう。
乳児・幼児兼用 (0歳頃~4歳頃)
乳児・幼児兼用タイプのチャイルドシート。新生児から体重18㎏程度の4歳頃まで使用できます。0歳から1歳前後までは進行方向に対して後ろ向きに設置することで、首や体が発達していない赤ちゃんを衝撃から守れます。1歳以降は進行方向に対して前向きに設置することも可能です。
座面が高く安定性が落ちてしまうこと、構造が複雑で使い勝手に何点かあるものの、1台で2役をこなすという経済的メリットで人気を博しています。
幼児・学童兼用 (1歳頃~13歳頃)
体重9㎏程度から最大36㎏、年齢でいうと1歳頃から12~13歳頃まで使えるチャイルドシート。1度購入すれば長い期間使える便利さが魅力です。年齢別で車の中で体を支える方法が異なり、4歳頃までは5点式のハーネスで子どもの体を支えまが、4歳以降はハーネスを取り外し車のシートベルトで子どもの体を守るジュニアシートとして利用します。
兼用のため構造が複雑であることがデメリットです。下の子どものために取り外したハーネスを再度取り付けるときなどは苦労することでしょう。
乳児・幼児・学童兼用 (0歳頃~13歳頃)
新生児から学童まで非常に長期間にわたって利用できるタイプのチャイルドシート。3役もまかなえるので1台あれば安心で、経済的に優れているのが最大の魅力です。それぞれの体の大きさにあせた専用のタイプではないので、子どもによっては体にぴったりとフィットしないこともあります。
すでに紹介した兼用のチャイルドシートと同様に、3役をこなすチャイルドシートなので構造が複雑です。車の利用が日常的ではなく、たまに乗るくらいの方や実家に置く用としての利用もおすすめです。
おすすめのチャイルドシート選び方
多くのメーカーがあり、種類もたくさんあるチャイルドシート。選ぶときはどこをチェックすればよいのでしょうか。チャイルドシートの選び方のコツをご紹介します。
ISOFIX (アイソフィックス)の有無で選ぶ
『ISOFIX』をご存じですか。ISOFIX固定器具にチャイルドシートのコネクタ部分を連結させるだけなので、車のシートベルトを利用せずにチャイルドシートを装着できる装置のことです。
従来チャイルドシートは車のシートベルトで取り付けていました。チャイルドシートの取り付けで方法が複雑だったり、シートベルトの締め付けがゆるかったりしたため、ミスが多いポイントでした。これを解決したのがISOFINEXです。
2012年7月以降に発売された車は、汎用ISOFIX取り付け金具の装着が義務化。利用している車がISOFIX対応車両であれば、ISOFIXがあるチャイルドシートがおすすめです。
対象年齢で選ぶ
ご紹介したようにチャイルドシートは年齢に応じて種類が異なり、それぞれの成長段階と体の大きさで最も安全性の高いよう設計されています。お子さんが今何歳か、いくつになるまで利用したいか、などに応じて最適な対象年齢製品を選ぶことが大切です。
これから赤ちゃんが生まれる予定であれば、新生児から使えるベビーシートがおすすめです。体が小さく首が据わっていない赤ちゃん専用で、体全体を包み込む構造になっているので、安全性も高く安心して車に乗せられます。
機能性を重視する
チャイルドシートは多種多様な種類があるので、それぞれの商品で付いている機能も、『固定式』・『回転式』、『リクライニング機能』の有無、キャリーやベビーカーにつけられるかなどさまざまです。
子どもの乗り心地や清潔さも大切でしょう。中にはシートを取り外して洗濯できるもものあります。ジュースやお菓子をこぼしてしまっても洗える機能つきであれば安心です。
安全性で選ぶ
チャイルドシートを装着する最大の理由は、子どもの安全を守るためでしょう。子ども乗せているときに限らず、安全運転は車を運転するときの大前提。しかし万が一のときもあります。
そのときに大切なわが子を守ってくれるのがチャイルドシート。チャイルドシートが現行の安全基準に適合しているかどうかをチェックしましょう。安全基準を満たしている製品は『Eマーク』が付いています。
国土交通省と独立行政法人の自動車事故対策機構では、市販のチャイルドシートの安全性能の評価を公表しています。購入前にチャイルドシートの安全性はどれほどか確認できると安心できるでしょう。
デザイン性で選ぶ
せっかく購入するのでデザインも気に入るものがいいです。茶色や黒、赤などをベースとした落ち着いた配色のものが人気が高いです。中にはかわいらしい水玉や子どもが好きなキャラクターとコラボレーションしたものもあります。
ロングドライブで子どもが飽きないようにかわいらしいデザインのシートを選ぶものいいかもしれません。キャラクターや柄ものであれば子どもも嫌がらずに喜んでチャイルドシートに乗ってくれそうです。
予算を検討する
予算がどれくらいなのかも選ぶときのポイントです。
これから子どもが生まれるのであれば、チャイルドシート以外にも準備するものがたくさん。出費が多くなってしまいます。他に必要なものとの兼ね合いをみてどれくらいの予算をかけられるのか検討してみてください。
チャイルドシートの相場は1万円〜5万円程度ですので、目安で覚えておきましょう。
チャイルドシートのおすすめのメーカー
チャイルドシートは種類もたくさんありますが、メーカーも数多くあります。ここでは国内・海外のチャイルドシートメーカーをご紹介します。
Combi (コンビ)
『Combi』は『育児の感動をクリエイトし、育児を支えるパートナー』という企業理念のもと、チャイルドシートのみならず、ベビーウェアやおもちゃなどを販売しています。卵を落としても割れない衝撃吸収素材や子、どもの快適な姿勢を保つインナークッションなど、研究開発にも余念がない安心の国内企業です。
Aprica (アップリカ)
日本の大手ベビー用品メーカーの『Aprica』。赤ちゃんが笑顔で快適にすごせる環境つくりを重視した製品を販売しています。ISOFIX対応の320°回転式の平らなベッドが特徴のフラディアや、360°守るゆったりシートのクルリラなど快適と機能性の高い商品が多くあります。
KATOJI (カトージ)
『KATOJI』はチャイルドシートや家具・おもちゃなどのベビー用品の卸販売を行うメーカーです。イギリスのベビー用品メーカーJoieのチャイルドシートを取り扱っています。Joieはシンプルかつスタイリッシュなデザイン。使いやすさも優れておりベビー・チャイルドシート部門でママリ口コミ大賞を受賞。