自転車を手荷物として運ぶことができる『輪行袋』。列車をはじめとして交通機関で使え、遠出先でサイクリングを楽しむには欠かせない便利なアイテムです。
そんな輪行袋ですが、種類がさまざまあるため、自分の自転車にあったものを選ぶのはもちろん、機能性を見極めた上で選ばないと満足できる買い物ができません。
この記事は自分にあった輪行袋を選ぶポイントを、初心者向けに丁寧に解説していきます。記事後半ではおすすめの輪行袋もご紹介しておりますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
そもそも輪行袋とは
『輪行袋』とは、サイクリングを楽しむためのアイテムの1つです。
そもそも輪行とは、自転車をサイクリングの目的地まで手荷物として運ぶ方法の1つです。ロードバイクやクロスバイクで遠い地を走りたいというときに、列車や飛行機の中に自転車を持ち込んで運ぶことで、遠い目的地でもサイクリングを楽しめます。
分解した自転車をそのまま持ち運ぶのは不便かつ危険なので、輪行袋が役立ちます。
輪行袋が必要な場面とは
列車や飛行機に自転車を持ち込むには、輪行袋が必要です。
輪行袋は分解したロードバイクやクロスバイクを入れるために設計されており、自転車を簡単に持ち運びできるのが魅力です。
輪行袋があれば、自転車をコンパクトにまとめられるため、旅行先や遠方でもサイクリングを楽しむことができます。
袋に担ぐための紐がついているため、運びやすいのも特徴的です。
輪行袋を持ち込む車両の規定を守ろう
鉄道やバスに自転車を持ち込むための輪行袋ですが、公共機関で使うには規定を守る必要がありますので、それぞれご紹介します。
輪行袋を鉄道で使うには
輪行袋を鉄道で使うには、
・縦、横、高さの合計が250センチ以内
・重さが30キロ以内
上記の条件であれば2つまで荷物を持ち込むことができます。また自転車に関しては、
・解体して専用の袋に入れる
・折りたたんで専用の袋に入れる
という条件を守れば、電車内に持ち込むことができます。
ここでいう専用の袋が輪行袋になります。なお輪行袋から中が見えてしまったり、袋にしっかり入りきっていなかったりする場合は持ち込みができません。
しっかり自転車が入りきる輪行バックを用意しましょう。
輪行袋をバスで使うには
バスに輪行袋を持ち込む場合、会社や路線によって許可されていない場合があるため注意しましょう。
また持ち込みが許可されているバスでも、バスのトランクの容量によっては持ち込み荷物に制限がかかる場合があります。
事前に利用するバス会社が輪行袋の持ち込みを許可しているか、実際に目的地まで運べるかどうか、確認しておきましょう。
輪行袋を飛行機で使うには
飛行機で輪行袋を使う場合でも、各航空会社で規定があります。
特に飛行機の場合は、電車やバスに比べて自転車が破損してしまう可能性も否定できません。そのため輪行袋ではなく、ダンボールのケースや専用のケースに入れる必要があります。
飛行機に乗る予定がある場合は輪行袋とともに、輪行ケースの購入も検討しておきましょう。
輪行袋のマナーは?
輪行袋を使う場合、大きな荷物を持って公共機関を利用することになります。マナーを守って行動しましょう。
ここでは輪行袋を使う際に守るべきマナーをご紹介します。
安全な置き場所に
まず最初に気をつけることは、輪行袋を安全な置き場所に置くということです。自転車の破損はもちろん、他の乗客の迷惑になることを避ける必要があります。
そのためにも混雑している電車を避けるために始発や、空いている路線を使ったり、指定席が予約できる場合は指定席を利用したりして、安全に輪行袋を置けるようにしましょう。
時間に余裕をもって
輪行袋を持っていく際、特に初心者は時間に余裕を持って出かけましょう。というのも慣れないうちは、輪行袋へのパッキングに時間がかかってしまうからです。
電車に乗る時間に間に合わなくなったり、重たい自転車を持つことで乗り換えに時間がかかったりと、想定よりも移動に時間がかかることを知っておきましょう。
そのためにも時間には余裕を持って行動すると安心です。
事前に輪行袋を使って練習をしよう
輪行袋に自転車を入れるのは最初のうちは慣れずに、戸惑うことがあります。そのため事前に輪行袋を使って自転車を収納する練習をしておきましょう。
スムーズにパッキングができるようになれば、電車の時間に間に合わせるために焦ることはなくなり、余裕を持った行動ができるようになります。
輪行袋を入れた際の車輪の位置に注意
車輪は、論考袋に入れて持ち運ぶ際に、自分の体に当たらないようにしましょう。持ち運ぶ際に車輪が体に当たると持ち運びがしづらくなります。
輪行袋に自転車を収納する際は、車輪の位置にも注意するとより快適に持ち運びできます。
おすすめの輪行袋の選び方
便利な輪行袋ですが、さまざまな種類があります。自分の自転車や移動距離などを踏まえて選べばより快適に輪行袋を使いこなすことができます。
輪行袋の選び方をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
収納方法で選ぶ
前輪外しタイプ
輪行袋の中には、『前輪外しタイプ』のものがあります。このタイプはとても簡単に自転車を収納できるため、初心者に向いているといえます。
しかし公共交通機関の規定のサイズをオーバーしてしまう点がデメリットです。さらにサイズも大きいため、持ち歩く際に苦労します。特に混雑している場所では周囲の迷惑にもなるため、混雑する場所で使わない、または大きい荷物でも運搬できる方におすすめです。
縦型タイプ
輪行袋には、『縦型タイプ』のものもあります。縦型の輪行袋の特徴は何と言っても場所を取らないコンパクトな点です。電車内でもスペースを取らないため電車での移動に向いています。
一方で地面に置いたときに、自転車の重要な部品が地面と接することになるため、別に輪行グッズを用意して破損を防ぐ必要があるので注意が必要です。
横型タイプ
『横型タイプ』の輪行袋は、縦型に比べて場所を取ってしまいますが、その反面素早く収納ができ、地面に置いたときに安定感があるというメリットがあります。また小柄な人でも持ち運びやすいため、女性におすすめです。
縦型の輪行袋のように別途輪行グッズも不要ですので、手軽に自転車を収納したい場合は横型の輪行袋を選びましょう。
移動手段で選ぶ
輪行袋はよく使う移動手段に合わせて選ぶのもポイントです。電車移動をする人の場合は、コンパクトに収納できる『縦型タイプ』の輪行袋が向いています。
一方電車を使わずに自家用車での移動を考えている場合は、『前輪外しタイプ』の輪行袋で十分です。
伸縮性のある素材を選ぶ
輪行袋は伸縮性のある素材を選ぶとより便利です。というのも輪行袋は自転車に対して、ギリギリのサイズで作られているものが多いためです。
説明書通りに収納しても入らないことがある程度のサイズ感。特に急いでいるときはうまく収納できずにサイクリングの予定が狂ってしまうこともあります。
一方伸縮性のある輪行袋であれば、ギリギリのサイズ感だとしても、引っ張って収納できるため、スムーズに輪行することが可能です。
ホイールバッグの有無で選ぶ
『ホイールバッグ』とは、タイヤだけを別に収納するためのものです。通常輪行袋に自転車を収納する場合は、外したタイヤをフレームに縛って固定します。この方法だと縛りが甘い場合に袋に入らず、スムーズに収納ができません。
一方ホイールバッグがあれば、車輪を別に収納できるため、スムーズに収納ができます。収納時のストレスをなくしたい方には特におすすめです。
色・デザインで選ぶ
輪行袋は汚れることがあるため、汚れが目立たないデザインのものを選ぶのがおすすめです。
特にチェーンのオイルの汚れは目立ちます。見た目にもこだわりたい方は黒系のオイルが目立たない色を選びましょう。
また防水加工がされている輪行袋もおすすめです。車に積む際は車が濡れずに済みますし、持ち運びの最中も必要以上に服が濡れるのを防いでくれます。