車やバイク、クロスバイク、ロードバイクなどを整備するのに欠かせないのが『トルクレンチ』。
いざ、トルクレンチを購入しようと思っても、サイズやメーカーなどの種類が多くてどれを購入してよいかわからない方が多いのではないでしょうか。
今回はトルクレンチについて、その役目や性能などの基礎からおすすめのメーカーやおすすめのトルクレンチまでを紹介していきます。トルクレンチを購入する際には、必ず役立つ内容となっていますので、ぜひこの記事を読んでトルクレンチを選んでみてください。
そもそもトルクレンチとは?
トルクレンチの特徴
『トルクレンチ』を簡単に説明するとボルトやナットを一定の力で締めつける工具のことです。車やバイク、ロードバイクにクロスバイクなどの自転車などのボルトやナットを締めつけるのによく使用されます。
トルクレンチは力の締め具合によって種類が変わることがぜひ覚えておきましょう。たとえばバイクにしても、エンジン周りのボルトを締める力と、タイヤのボルトを締める力はもちろん異なりますので、その分必要なトルクレンチも異なります。
そのためトルクレンチを選ぶ上で、自分の用途にあった締めつけ力を調べることがまず必要となるのです。
規定トルクの目安
トルクレンチは自動車のタイヤ交換などに使われますが、各メーカーの定めた数値にしたがって締めつけを行います。
締めつけ力の測定範囲が70%以内に収まるトルクレンチが目安です。具体的に説明すると、100N・mで締めたい場合、推奨の値としては締めつけ力が145N・mになりますので、一般的には200N・mに対応しているトルクレンチを選ぶのが妥当になります。
トルクレンチの種類
単能型
『単能型』のトルクレンチの特徴は、締める力であるトルク値が決まっていることです。特定の作業に適しているトルクレンチですので、毎回同じトルク値で締める自動車のタイヤの付け替えなどに主に使われています。
また使用感としてはボルトやナットを締めつけると『カチッ』と音がなる仕様のものが多く作業しやすい構造になっています。
デメリットとしてはやはり特定の力にしか対応していませんので、他の締めつけには使えないことです。
単能型の相場としては、2,000円~20,000円になっています。作業の専用として使用するのにはシンプルな形になっているのでおすすめです。
プレート型
『プレート型』は、トルク値がわかるメモリがついたトルクレンチになります。単能型と違い複数のトルク値を管理できますが、トルク値を読むためのメモリをみるのにはコツが必要です。
プレート型の相場としては、2,000円~8,000円となっており安価になっています。
操作が複雑で初心者には使いにくいので、複数の数値の管理が必要でメモリを読むのに慣れている方におすすめです。
プレセット型
手動式のトルクレンチの中で一番市場に出回っているのが『プレセット型』になります。
特徴としては締めつけたいトルク値に事前にセットできる点です。単能型とプレート型のメリットを併せ持った型になります。どの作業にも適しているので、さまざまな現場で多く使用されています。
値段の相場としても2,000円〜30,000円と幅広くなっていますので、初心者の方には安価なものから試してみるのが失敗しないコツです。
ダイヤル型
『ダイヤル型』はトルクレンチのアーム部分にダイヤル式の羅針盤がついています。締めつけながら数値が確認できますが、締めつける目的というよりは現場では主に検査用として使われています。
締めやすさなどに長けているわけではなく、多くのボルトやナットを締めつける用途としては不向きです。あくまでも数値の確認する検査用として使われる方に、ダイヤル型がおすすめです。
デジタル型
『デジタル型』は、ダイヤル型と似ていてアーム部分に測定値が表示されます。ダイヤル型との違いとしては液晶で表示されることです。PCとつなげたりする機能もありデータの管理には持ってこいのトルクレンチになります。複数のボルトを締めながらトルク値も数値でみれるので万能な性能を取り揃えているのが特徴です。
締めながらトルク値を微調整する作業にも適しているので、細かい管理が必要な現場などでは重宝されています。
しかし精密機械であることから取り扱いや保管にも神経を使わないとすぐに性能が落ちてしまいますので、湿気の高い場所には保管しないことなどが必要です。
便利さゆえに価格としてもトルクレンチの中では高価になっており、10,000円〜50,000円が相場となっています。
おすすめのトルクレンチの選び方
使用するトルク値で選ぶ
先述の通りトルクレンチ選びでもっとも重要なポイントは、使用する自動車やバイク、自転車などの締めつける部分のトルク値がどれくらい必要かを知ることです。
大は小をかねるといいますが、トルクレンチではそれが該当しないことがあります。メーカーが設定しているトルク値を知ってから選びましょう。
設定するトルク値がわからない時は取り扱い説明書をみるか、ない場合にはネットで検索するとPDFの説明書がある場合は多いですので、そちらで確認してください。
トルクレンチの容量で選ぶ
次のポイントとしては、トルクレンチの容量から基準となる数値を割り出し選ぶということです。
トルクを締める力がわかったからといってその範囲内に入っていればどのトルクレンチでもいいというわけではありません。
設定範囲の選ぶ方法として、トルクレンチのMAXトルク値に対して対象のトルク設定値が70%くらいになるように選ぶのがコツです。
そうすることで、トルクレンチに負荷なく締めつけることもでき、また締めつける力としても適切に締めやすくなりますので、このような設定とします。
メーカーで選ぶ
藤原産業のトルクレンチの特徴
『藤原産業』はDIYに特化した電動工具などを中心に製造販売している会社です。藤原産業のトルクレンチの特徴として、DIYで使用される場合の使いやすさを求めていることが挙げられます。
特に自転車業界からの支持が強く、ロードバイクのメンテナンス用として多くの方から使用されています。
TONE株式会社のトルクレンチの特徴
『TONE株式会社』は1983年に設立された会社になります。
自動車用の工具や建築、機械、土木など多種多様な工具を製造販売している国内の工具関係を製造する老舗です。
TONEのトルクレンチの特徴として、さまざまな工具を製造しているだけに精密機器が揃っている点が挙げられます。精度が高い製品が多い分他のメーカーと比べると値段が高い傾向になっています。
東日本製作所のトルクレンチの特徴
『東日本製作所』は通称『トーニチ』と呼ばれていることで知っている方も多いです。
建築業界で使用されている方が多く、手動から電動までたくさんの工具を製造しています。
業務用のトルク値の管理機器を製造するのが得意な会社でその精度がどの業界からも信頼を得ています。トルクレンチの精度としては業界トップクラスで、精度にこだわったトルクレンチが欲しい方は間違いなくトーニチがぴったりです。
京都機械工具 (KTC)のトルクレンチの特徴
『京都機械工具 (KTC)』は『工具による現場の課題解決』を第一に考えている会社です。主に手動での工具を中心に製造しており、その精度は現場からとても信頼されています。
トルクレンチ選びに失敗したくない方はKTCは一押しのメーカーです。