趣味やDIYに『ミニルーター』があると便利だとは聞いたものの、電動工具になじみがないとどの商品を買ったらいいのか、うまく扱えるのかどうか不安で気になりつつもなかなか手が出ない、なんてことはありませんか?今回はそんなお悩みをずばり解決します!
ミニルーター選びのポイント・使用用途・使い方を解説、ランキング形式で人気のミニルーターもご紹介します。ぜひご一読ください。
ミニルーターとは
『ミニルーター』とは、胴体が細くペンのように持って使える小型のモーターを搭載した電動工具です。先端に装着するピットという工具を高速回転させて研磨・切断・切削・彫刻などの加工ができます。
リューターやハンドグラインダーなどといった名称でもよばれています。ミニルーターは、ちょっとした日用製品のメンテナンスや趣味、DIY作業などで活躍する家庭向きの電動工具です。
おすすめのミニルーターの使用用途
研磨
塗装剥がし、溶接の際に金属が盛り上がってしまった部分を削る『ビート取り』、部品や工具の出っ張りをなめらかにする『バリ取り』、金属のすり傷消しなどの研磨ができます。材質の硬さにより、使用するビットを変更します。
穴開け
DIY工作、プラモデル、ミニ四駆作成などの『穴あけ』ができます。一般鋼材、軽金属、非金属、貴金属の穴開けが可能です。
硬い材質の穴開けは焼き付けを起こしやすいので、水で濡らして冷却しながら作業します。
ツヤ出し
指輪などのシルバー製品の『ツヤ出し』、金属、ガラス、石材や貝殻、樹脂などのツヤ出し仕上げ研磨や拭き取りができます。
形タイプの研磨剤を染みこませた純毛バフなどの工具を使用します。
サビ落とし・汚れ落とし
キッチン、水回り、工具、自転車などアルミ、スチール、ステンレスの『サビ落とし』や『汚れ落とし』ができます。
ワイヤーブラシ、軸付きゴム砥石、ポリライトホイールなどの工具でサビを落とせます。
ガラス彫刻
ガラスにデザインを描き、ガラスを削って彫刻できます。軽くて持ち手が細く腕への負担が少ない製品がおすすめです。
ガラスを削った粉塵はとても細かく、吸い込んでしまうと危険なので、マスクと保護メガネが必須です。
木工加工
木彫り、バードカービング、木工の溝堀りなどの『木工加工』ができます。
ハイスビットダイヤモンドビット、ロータリーファイルなどの工具を使用します。ポリライトホイール工具で木材磨き、木材ケバ取りもできます。
金属加工
ルアー作り、彫金、金型の修正、金属の切断、バリ取り、面取り加工などの『金属加工』ができます。
素材や加工内容にあったトルクを使用します。硬い金属の切断に使用する場合は、トルクと回転数の高いパワーの強いタイプのミニルーターがおすすめです。
おすすめのミニルーターの選び方
連続使用可能時間で選ぶ
ミニルーターには連続で使用できる定格使用時間が設定されている製品が多くあります。
定格使用時間を守らず使用し続けると『モーター焼け』が起こり故障してしまいます。
連続で使用できる製品もあります。使用用途にあわせた定格使用時間の製品を選びましょう。
回転数のタイプで選ぶ
ミニルーターの回転数は通常『rpm』という単位で表されます。
このrpmが高いほどビットを高速に回転させられます。回転速度はただ高ければいいというわけではなく、素材によって必要な回転速度は変わってきます。
回転による熱で変形しやすい材料の場合には遅い回転速度が適切で、石などの硬い素材の場合には速い回転速度が必要です。さまざまな用途で使用する場合は回転数の変更できる製品がおすすめです。
電源コード式か充電バッテリー式かで選ぶ
ミニルーターの電源方式は家庭用の電源コンセントを使用する方法と、リチウムイオンバッテリーなどの充電式タイプの2種類があります。
充電なしで気軽に使用したい場合は電源コード式を、コードレスで使用したい場合は充電バッテリー式をおすすめします。
トルク (強さ)で選ぶ
トルクは回転させるモーターのパワーのことです。トルクが弱いとビットを押しあてたときに回転が弱くなったり、止まってしまったりすることがあります。
トルクの強さはモーターの出力を参考にしてください。
フィードバック機能・回路で選ぶ
フィードバック機能は負荷がかかったときにトルクが下がらないように調整する機能です。
高性能のミニルーターに搭載されています。低回転時にはトルクが下がりやすくなります。
硬い素材を加工する場合はフィードバック機能・回路搭載の製品をおすすめします。
軸の精度で選ぶ
軸の精度とはミニルーターの先端から出ている軸が回転する際にぶれずに真っすぐかどうかをさします。
正確なポイントに穴をあけたいなど、制度の高い加工をする場合はといった場合は軸の精度の高い製品を選びましょう。
ビットの軸径と取り付け方法で選ぶ
本体にセットされているビットだけでなく、別売りビットを使用することもできます。ビット選びで注意してほしいのが軸径です。
別売りビットを購入する場合は、本体で使用可能な軸径のビットを購入してください。
本体にコレットをセットし、コレットにビットを取り付けるタイプの場合、コレットを交換すると複数の軸径のビットを使用できます。ドリルチャックを搭載しているタイプの場合は、チャックの範囲内の軸径ビットを取り付けられます。
おすすめのミニルーターのビットの種類
砥石系
砥石とは砥粒に結合剤を混入して固めたものです。
金属用『WA砥粒砥石 (ピンク色)』は鉄鋼、ステンレス、アルミ、真鍮などのなめらかな研材ができます。
非鉄用『GC砥粒砥石 (緑色)』は金属、ガラス、石、陶器、貝殻などの硬い材料の研削に最適です。
ダイヤモンドビット (ダイヤモンド砥石) 系
ダイヤモンドビットとはビットの軸部分のシャフトに工業用ダイヤモンド砥粒を電着固定させたものです。
砥石系よりも硬度が硬く、砥粒も鋭くなります。主に研材加工で使用します。硬い材質に適しています。
カッター (ハイス鋼・超硬)系
ハイス鋼は高速回転で使用しても、削る能力が落ちない素材です。木工や金属加工適しています。
・ミニカッター
・精密ヤスリ
・金工ヤスリ
・回転ヤスリ
超硬合金鋼はとても硬い素材で、硬い素材加工に適しています。
・超硬カッター
・超硬回転ヤスリ
バフ系
ビットの先端に羊毛などの純毛をまきつけたものです。研磨剤を純毛に吸わせて加工物を研磨します。
純毛以外にも布、革、フエルトなどのバフもあります。シリコンバフは研磨粉を含ませたシリコンやラバーです。加工物の形状に沿いながら研磨できます。
研磨剤系
固形タイプの研磨剤です。
材質によって研磨剤の細かさが異なるので、複数の研磨剤を使って粗目の研磨剤から細かい研磨剤と、段階を踏んで研磨することでより美しく仕上げられます。
小径ドリル系
ハイス鋼のドリルは一般鋼材、軽金属、非金属、貴金属の穴あけ加工に適しています。
ダイヤモンドドリルは、ガラス、石、陶器、プリント基板の穴あけが可能です。焼き付けを起こしやすいので冷却が必要です。
切断砥石系
切断砥石は砥粒を薄く固めたもののことで、切断に使用します。薄い金属を切断する金属用、石やタイルなどを切断する非鉄用などがあります。
垂直に砥石を加工物に垂直に当てて使用してください。
ブラシ系
ブラシの材質はスチール真鍮、ナイロン、ブタ毛などがあります。サビ落とし、汚れ落とし、ペンキ剥がしなどで使用します。
真鍮や銅のようなやわらかい素材には真鍮タイプ、硬い素材にはナイロンブラシが最適です。
ブタ毛は細かい部分の研磨に役立ちます。
ヤスリペーパー系
筒型、キャップ型、放射状などのヤスリがシャフトに取り付けられています。金属、木工の研剤に適しています。
特に筒型、キャップ型のロールペーパーはヤスリ部分を交換して使用できます。