生のフルーツに比べて栄養が凝縮されている『ドライフルーツ』。毎日のおやつやスイーツ、パン作りはもちろん、ヨーグルトやシリアルのトッピングにも手軽に使えて重宝します。しかしドライフルーツは乾燥方法や添加物の有無などによって、栄養価や風味が異なるので注意が必要。
今回はおすすめのドライフルーツ10選を紹介します。合わせてドライフルーツの種類や選び方のポイントも解説するので、ぜひこの記事を参考にお気に入りの商品を見つけてください。
ドライフルーツとは
ベリー類やぶどうをフルーツを天日干しや砂糖漬け、フリーズドライによって乾燥させたものです。果実本来の甘みや酸味が凝縮されており、食物繊維やビタミンなどの栄養を効率的に摂取できます。また生の状態では食べられないという方もドライフルーツであれば食べやすいという利点も。
ヘルシーなおやつとしてそのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやシリアルなどのトッピングとして使うのもおすすめです。見た目が華やかになり、高い栄養価が期待できます。
ドライフルーツのおすすめポイント
果物を皮まで食べられる
多くのフルーツには果肉部分だけでなく、皮の部分にも食物繊維などの栄養が含まれています。しかし生のフルーツは皮部分の食感が悪いものが多く、食べづらく感じることも。ドライフルーツにすると皮部分の食感が柔らかくなり、美味しく食べられます。
果肉だけのドライフルーツより皮付きの方が独特の苦味を感じられるのもポイント。オレンジピールなどの皮だけで作られたドライフルーツは苦味が強いので、砂糖などをまぶして食べるのが良いでしょう。
乾燥させることで栄養価が高い
フルーツにはたくさんの栄養が含まれていますが、余分な水分を抜いてドライフルーツにすることで栄養価が高くなります。1個あたりの体積が小さくなるので、効率的に栄養を摂取できるメリットもあります。
特にバナナやプルーン、マンゴーなどに含まれる『カロテン』は、ドライ加工することで凝縮されるといった特徴も。また便秘解消や美肌効果が期待できる『食物繊維』も、効率的に摂取できます。ドライフルーツは、フルーツのさまざまな効果をより感じたい人におすすめです。
腹持ちがよくおやつにぴったり
ドライフルーツはねっとりとした弾力のある食感で、同じ量の生のフルーツを食べるより腹持ちが良いです。生のフルーツは水分が多く含まれているので、腹持ちが良いとは言えません。同じ量でもドライフルーツには栄養がぎっしりと詰まっています。
腹持ちが良いのでちょっとしたおやつにぴったり。豊富な栄養を効率良く摂取できるため、ダイエット中に甘いものが欲しくなったときもおすすめです。
貧血や便秘対策にも活用できる
プルーンやレーズンなどのドライフルーツにには、豊富な鉄分が含まれています。クセがなく食べやすいのが魅力で、そのままでも美味しく食べられます。デザートやサラダのトッピングにもおすすめ。
女性はどうしても鉄分が不足しやすく貧血になりやすいので、鉄分を手軽に摂取できるドライフルーツが最適です。毎日のおやつや朝食にプラスすることで、立ちくらみや吐き気などの貧血症状を予防できます。普段の食事で鉄分が不足しがちな人にもおすすめ。
ダイエットにも効果的
ドライフルーツには豊富な食物繊維が含まれています。食物繊維は腸の調子を良くして便秘解消やダイエットに効果的です。体の中から綺麗になることで、免疫力が向上し、風邪を引きにくい体になります。また女性に嬉しい美肌効果も期待できます。
食物繊維はあんずやリンゴ、いちじくなどのフルーツにより豊富に含まれています。ドライフルーツにすることでより効率的に摂取できるので、体内から綺麗をめざす女性やダイエット中の人におすすめです。
ドライフルーツのおすすめの選び方
フルーツで選ぶ
バナナ
自然な甘さで食べやすく、ドライフルーツの中でも人気の高い『バナナ』。バナナには『カリウム』が豊富に含まれています。体内の余分な塩分を排出する役割があり、むくみや高血圧の予防・解消に効果的です。さらに運動中に筋肉が痙攣するのを防ぐ効果があるので、スポーツや筋トレを行う人にも最適。
また便通を良くする食物繊維や、ブドウ糖・果糖・ショ糖などさまざまな糖質も含まれています。脳のエネルギー源となるため、仕事や勉強を頑張る人にもおすすめです。
レーズン
『レーズン』はぶどうを乾燥させたものです。ポリフェノールやアントシアニンなどの栄養素が豊富に含まれており、強い抗酸化作用を持つのが特徴。美肌効果やシミ・しわを防止する効果があるので、アンチエイジングに励む女性にもおすすめ。
またレーズンには動脈硬化の予防や血糖値を正常化させる作用もあります。生活習慣病やガンの予防にも効果的。さらに生のぶどうに比べて『カリウム』が約7倍以上含まれているのもレーズンの特徴です。
プルーン
『プルーン』は糖度の高い西洋すもも(プラム)を乾燥させたものです。肉厚で濃厚な甘みが特徴でそのままはもちろん、ヨーグルトやシリアルのトッピング、お菓子やパンの材料としても使用されています。
またプルーンには、女性に嬉しい栄養素が豊富な点もポイント。貧血予防に効果的な鉄分に加えて、血液を作るのに必要なビタミンB6や葉酸などの栄養素も含まれています。さらにお腹を緩める『ソルビトール』が含まれているので、便秘気味の人にもおすすめです。
トマト
『トマト』には『リコピン』が含まれているのがポイント。リコピンは天然の色素で、悪玉コレステロールを除去する働きがあります。新陳代謝をアップさせ、ダイエットやアンチエイジングにも効果的。女性に嬉しい栄養素です。
またリコピンは加熱することで吸収率が上がります。さらにオリーブオイルなどの良質な油と一緒に摂取すると、さらにリコピンのパワーを実感できるのもポイント。ドライトマトはパスタやスープなどの料理におすすめです。
ドライマンゴー
もっちりとした食感で腹持ちが良い『ドライマンゴー』。南国を思わせるトロピカルな甘みで、そのままでも美味しく食べられます。ヨーグルトやシリアル、アイスのトッピングとしてもおすすめです。
ドライマンゴーには『βカロテン』が含まれています。体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜を保護する働きが期待できます。肌のカサつきやシワ予防にも役立つので、アンチエイジングや美肌効果を得たい女性にもおすすめです。
ドライいちぢく
『いちぢく』は古代ローマで『不老不死の果物』と言われていたほど、栄養価の高いフルーツです。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類の食物繊維が含まれており、腸内改善効果が期待できます。『エストロゲン』という女性ホルモンのバランスを整える成分が含まれているのも特徴。
夏~秋にかけて多く販売されるいちぢくですが、ドライいちぢくであれば一年中美味しく食べられます。生で食べるより可食部が多く、皮ごと食べられるのもドライいちぢくの魅力です。
ドライパイナップル
『ドライパイナップル』は爽やかな風味で人気のドライフルーツです。生で食べるより甘みが凝縮されているのが特徴。クセがなく食べやすいので、おやつやスイーツの材料などにも最適です。
パイナップルには『ブロメライン』というタンパク質分解酵素が含まれています。食後に食べることで、タンパク質の消化を助けます。他の果物と比べるとカロリーが低く、代謝を促進する効果もあるため、ダイエットに最適なドライフルーツです。
摂りたい栄養素で選ぶ
カロテン
『カロテン』は黄赤色の色素のことで、にんじんなどの野菜や、プルーンやマンゴーなどのフルーツに多く含まれています。体内で『ビタミンA』に変換されるのがポイントで、皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ役割があります。さらに目の神経伝達物質となり、視力の低下を防ぐ効果も。
またカロテンが不足すると、免疫力が低下し風邪を引いたり口内炎ができることがあります。特に風邪を引きやすい季節は、カロテンを意識的に摂取すると良いでしょう。
ポリフェノール
『ポリフェノール』はぶどうやブルーベリーに多く含まれています。強い抗酸化作用が注目されており、活性酸素などの体に不要な有害物質を無害な物質に変える作用があります。
また動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果のほか、美白効果などのアンチエイジングにも役立ちます。しかしポリフェノールは水に溶けやすく、効果が長く持続しないのがデメリット。毎日こまめに摂取すると良いでしょう。
食物繊維
腸内環境を整える効果が注目されている『食物繊維』。りんごやバナナなどに多く含まれており、摂取することで便秘の予防をはじめとする整腸効果が期待できます。さらに腸内環境が良くなれば、栄養素の吸収率がアップするのもメリット。毎日の健康維持や美肌作りにも役立ちます。
より多くの食物繊維を摂取したい人は、グラノーラやコーンフレークなどのシリアルと合わせるのがおすすめ。豊富な食物繊維を無理なく摂取できます。
鉄分
貧血になりやすい女性におすすめの成分と言えば『鉄分』です。鉄分は血液中のヘモグロビンの構成成分となり、貧血を予防します。ヘモグロビンは鉄とたんぱく質が結合してできるため、鉄分と合わせてタンパク質を摂取することも重要です。
『疲れやすい』『仕事がはかどらない』と感じている人は、慢性的な鉄不足かもしれません。プルーンやレーズンなどのドライフルーツは手軽に鉄分を摂取できるので、毎日のおやつや朝食のトッピングなどにおすすめです。
ミネラル
『ミネラル』は人間の体を作る大切な栄養素の1つで、ナトリウムやリン・カリウム・マグネシウムなどの総称です。臓器や組織をスムーズに働かせるために必要となります。
しかしミネラルは体内で作り出すことができないため、意識的に摂取することが大切。特に暑い夏は、汗と一緒にミネラルが流れ出てしまうことが多いです。体内のミネラルが不足すると、熱中症の原因にもなりかねません。ドライバナナやドライパイナップルなど、ミネラル豊富なドライフルーツを食べるのがおすすめです。
製法で選ぶ
天日干し
太陽の光や大気中の湿度の低下を利用して乾燥させる方法です。水分を素早く蒸発させることで、甘みと栄養を凝縮できます。
また砂糖やオイルなどの余分なものが添加されていないため、ダイエット中の人や健康志向の人にもおすすめです。しかし気候・天候に左右されるため、品質を一定に保つのが難しいのがデメリット。また時間や手間が多くかかるので価格が高くなる傾向があります。
砂糖漬け
フルーツを砂糖漬けにして乾燥させる方法です。強い甘みがあるのがポイント。スイーツやパンなどにも使いやすいというメリットがあります。
またフルーツによっては乾燥することで食感が硬くなる場合や縮んでしまうことがあります。しかし砂糖漬けにすると、それを防ぐ効果があります。砂糖漬けされたドライフルーツは、柔らかい食感が好きな人におすすめです。
油で揚げる
油でフルーツを揚げることで、フルーツ内部にある水分を弾き出して乾燥させる方法です。急速に加熱し、フルーツ内部に気泡が作られ、良い食感になるのがポイント。
しかし油で揚げたドライフルーツは、フルーツ本来の風味や鮮やかな色が損なわれることがあります。また熱することでビタミンや食物繊維などの栄養素が失われることもあります。油を使用していることから、ダイエット中の人には不向きと言えます。
甘さで選ぶ
甘さが強い
シロップでコーティングしたり砂糖をまぶしたりと、甘みを強くしたドライフルーツはおやつに人気です。酸味が抑えられているので、フルーツ本来の甘みが際立ちます。酸っぱいフルーツが苦手な方やフルーツ嫌いのお子さんでも美味しく食べられます。
ドライフルーツ自体が甘いので、焼き菓子やパンなどの材料としてもおすすめです。加える量を加減すれば、甘みが調整できます。もちろん食べ過ぎには注意が必要です。
優しい甘さ
フルーツ本来の甘みが感じられるドライフルーツは、そのまま食べるのに向いています。ほどよい甘みと酸味で、たくさん食べても飽きないのが魅力。甘すぎるドライフルーツが苦手な人や、ダイエット中のおやつにもおすすめです。
ドライフルーツにもさまざまな種類があり、少量の砂糖が使われているものや砂糖が不使用のものも。フルーツの素材によって甘みの強さは異なるので、種類や用途に合わせて選びましょう。
砂糖不使用
ダイエット中の人や健康志向の人に特におすすめなのが、砂糖不使用のヘルシーなドライフルーツ。凝縮されたフルーツの甘みと酸味を味わえます。そのまま食べるのはもちろん、スイーツやパンの材料、料理のトッピングにもおすすめです。自然な風味で他の食材の味を邪魔しないのがポイントです。
しかしフルーツによっては甘みが少なく、酸っぱさが際立つものも。甘みが足りないと感じる時は、蜂蜜をかけて食べると良いでしょう。
添加物で選ぶ
市販されているドライフルーツには、砂糖以外にもさまざまな添加物が使用されている商品があります。長期保存のための保存料もその1つ。風味を損なうことなく、長期間保存ができるメリットがあります。
また着色料や漂白剤は、見た目を良くするために使用されることが多いです。添加物はそれぞれ目的があって使用されていますが、健康志向の人や小さなお子さんには、なるべく避けたいところです。
オーガニックで選ぶ
化学肥料や農薬を使用されずに育てられたフルーツを使用したものもあります。食の安全性を求める妊娠中の人や、小さなお子さんにおすすめ。合わせて保存料や着色料の有無も確認しておくと安心です。
オーガニックのドライフルーツを選ぶときは、その国の専門機関の認証を受けているかを確認しましょう。日本産であれば『有機JAS』、アメリカ産であれば『USDA認定』などです。認定を受けている商品であれば、パッケージに認定マークが記載されています。
用途で選ぶ
そのまま食べる
ドライフルーツをそのまま食べるのもおすすめ。ダイエット中に甘いものが食べたくなったときにも、ドライフルーツであれば罪悪感なく食べられます。また栄養価の高いドライフルーツは、鉄分や食物繊維などの栄養補給にも最適です。
ドライフルーツをそのまま食べる場合は、適度な甘さのあるものが良いでしょう。フルーツ自体の甘みが強いストロベリーやマンゴーがおすすめ。また少量の砂糖で甘みが追加されている商品も、食べやすいので良いでしょう。
お菓子・パン作りに
独特な食感とほどよい甘みのドライフルーツは、お菓子やパンの材料に最適です。味と食感のアクセントになるだけでなく、見た目に彩を添えてくれます。中に混ぜ込むのはもちろん、上にトッピングするのもおすすめ。
さまざまな種類のドライフルーツを使用したいときは、ミックスタイプの商品が最適です。少量でも見た目がカラフルになり、味わいが豊かになります。中にはナッツ類を含んだ商品もあるので、どのような用途で使うかを考慮して選びましょう。
ヨーグルト・サラダに
爽やかな酸味のヨーグルトは、甘みのあるドライフルーツと相性抜群です。ヨーグルトに水分量の少ないドライフルーツを入れることでより濃厚になります。
またドライフルーツはサラダのトッピングにも最適です。グリーンサラダはもちろん、かぼちゃサラダやポテトサラダにも。上からパラパラとトッピングするだけの手軽さが魅力なので、少し物足りなさを感じるときにおすすめです。
ドライフルーツのおすすめメーカー
オーバーシーズ
『オーバーシーズ』は世界の食品やワインを輸入・販売している日本のメーカーです。安心安全かつ、高い品質の商品を厳選。セブ島で取れたマンゴーやパイナップルを使用した商品が特に人気を集めています。
アリサン
約20年前から日本でオーガニック輸入食品の販売をしています。欧米で人気のナチュラル系商品や、ベジタリアン用の食材が豊富。化学肥料や農薬が使われていないオーガニックドライフルーツも人気を集めています。
クラウンフーヅ
ナッツやドライフルーツのほか、お菓子作りの材料を豊富に取り扱う日本のメーカー。カリフォルニア産やオレゴン産のプルーンを使用したドライプルーンには、個包装タイプやオリゴ糖入りなど、さまざまな種類があります。
ドライフルーツの注意点
生と比べるとビタミンCが減っている
ドライフルーツは生のフルーツに比べて、ビタミンCが少ないというデメリットがあります。これはフルーツを乾燥させる過程で、多くのビタミンCが失われてしまうからです。ビタミンCの摂取を目的とする場合は、ドライフルーツよりフレッシュなフルーツを選ぶと良いでしょう。
しかしドライフルーツの中には乾燥させてもビタミンCが残りやすいものもあります。りんごもその1つで、美容のためにドライフルーツを摂取する人には最適です。
食べ過ぎに注意
甘くて美味しいドライフルーツはついつい食べ過ぎてしまうことも。豊富な栄養や食物繊維が凝縮されているドライフルーツは、食べ過ぎるとお腹を壊してしまう危険があります。腸内改善ができるドライフルーツも、食べ過ぎてしまっては意味がありません。
またココナッツやバナナなどのドライフルーツは糖質量が多いため、ダイエット中の人には不向き。ダイエット目的でドライフルーツを食べる人は砂糖やシロップなどが使用されているものや、油で揚げてあるものは避けましょう。