睡眠は1日の疲れをリセットさせ、翌日の活動をより生産的にするための大切な休息。質のよい睡眠を得るためには、じっくりと休める寝具が欠かせません。寝具のなかでも熟睡の鍵となるのが『マットレス』です。
マットレスは体全体を支えるため、自分に合わないものを使うと体を痛める原因にもなりかねません。そこでこの記事では、ダブルサイズのマットレスに着目し、特徴や機能を説明します。さらに各寝具メーカーのマットレスの特徴やおすすめ商品も紹介するため、ぜひチェックしてみてください。
ダブルサイズマットレスとは
マットレスは大きさごとに、セミシングルからキングまで約6サイズに分かれています。マットレスは体格に応じた大きさに加えて、部屋の広さや価格も加味して選びますよね。買い替えの頻度も少ないため、失敗したくない方におすすめするのが、『ダブルサイズマットレス』。
ダブルサイズは、長さ195cm・幅140cmと平均的な体格の男女が2人で寝ても十分にゆっくり休めるサイズ感です。そのため1人でも2人でも快適に寝られて、価格も手が届く範囲かつ大きすぎないという複数のメリットがあります。
ダブルサイズマットレスのおすすめの選び方
マットレスを選ぶ基準としてとても重要なのが『スプリング』。体をしっかりと支えて、リラックスできるものを選ぶためのポイントは2つあります。1つが振動や耐久性をつかさどるコイル、もう1つが体のフィット感を左右する反発力です。
コイル・反発力それぞれの特徴やメリット・デメリットについて紹介するため、自分に合うタイプを見つけてみてください。
コイルで選ぶ
コイルの種類は大まかに3つあり、『ボンネルコイル』・『ポケットコイル』・『高密度連続スプリング』に分けられます。コイルはスプリングや耐久性にかかわるため、寝心地とコスパを考慮するうえで大切な要素です。
ボンネルコイル
耐久性があり、他のマットレスよりも比較的リーズナブルなのが『ボンネルコイル』。らせん状のコイルがすべて連結している構造になっており、コイルの数が少なく簡単に作れるため、コストが抑えられます。
ボンネルコイルはバネ感が強く、スプリングが利いており固めの寝心地です。全体がつながっている作りのため、横揺れが大きくきしみやすいのが特徴。そのため寝返りなどの振動が伝わりやすく、2人で使うのには不向きかもしれません。
ポケットコイル
『ポケットコイル』は、構造がらせん状の点はボンネルコイルと同じですが、1つずつ独立しており、それぞれ袋に入っています。そのためコイルの数が多く価格が高いです。また体の重心がかかりやすい箇所の耐久性が、部分的に弱いというデメリットも気になるところでしょう。
一方で体を点で支える構造のため、フィット感があり体へ負担はかかりにくいのが嬉しいポイントです。また寝心地は柔らかくきしみにくいのが特徴のため振動が伝わりにくく、2人で使うのに向いています。
高密度連続スプリング
『高密度連続スプリング』とは、名前の通りコイルの密度が高いマットレスのことです。一般的なマットレスで使う量と比べて、数倍のバネを用いるため、耐久性が非常に優れており、体格の大きな方に向いています。
また構造はボンネルコイルのように全面が連結している作りですが、一つひとつのコイルが強く振動が分散され、きしみは感じにくいの特徴です。ただコイルを多く使っているぶん、価格は高価な傾向にあります。
反発性で選ぶ
フィット感を左右するのが『反発性』。主に低反発と高反発に分けられ、体格やフィット感の好みによって選ぶことをおすすめします。寝ている間の体への負担も考慮して、自分に合う方を選んでみてください。
低反発
『低反発マットレス』は寝ている体の体勢に沿ってフィットし、体にかかる圧を分散させます。そのためフィット感があり、体への負担も抑えられます。反発の強いマットレスで長時間同じ姿勢のまま寝ると、体の一部分に偏って負担がかかり、腰などを痛めたり体がしびれる原因にも。
そのため起きた時に、体がだるいといった経験がある方は低反発マットレスがおすすめです。ただ低反発マットレスは通気性が悪く蒸れやすいため、こまめに天日干しして湿気をこもらせないようにしてください。
高反発
『高反発マットレス』は適度な反発力で、体がマットレスに沈みすぎません。そのため寝返りをうちやすいのが特徴で、体にストレスがかかりにくくなっています。体格が大きな方や、スポーツ選手など筋肉質の方におすすめ。
通気性が高く夏場でも快適に過ごせますが、冬場は人によって寒く感じてしまうかもしれません。また低反発マットレスに比べてバリエーションが少ないため、高額な商品が多いです。
ダブルサイズマットレスのおすすめメーカー
マットレスは意外と商品数が多く普段買い慣れないものなので、どれを選ぶべきか判断に迷いますよね。そこでおすすめなのが寝具メーカーの特徴を知ること。やはり専門のメーカーはマットレスに精通しており、商品の品揃えも多いです。
マットレス選びに失敗しないために、おすすめ寝具メーカーをまとめてみました。
マニフレックス
『マニフレックス』は、世界90ヵ国に展開しているイタリアの寝具メーカーです。商品はすべてイタリアで生産され、品質管理が徹底しています。特に高反発のマットレスが有名で、適度な反発力がありつつも、体の曲線に沿ってフィットするのが特徴。
立っている時と同じ姿勢で眠ることができるため、理想的な睡眠姿勢を保ったまま快適に過ごせます。またマットレスが軽く、女性1人でも簡単に持ち上げることが可能。さらに商品の材料は自然や人に優しいものを使うなど、環境と健康に配慮しています。
東京西川
寝具の国内老舗メーカーで、450年以上の歴史がある『東京西川』。トップアスリートに支持されるエアーシリーズや、不眠症をケアするドクターセラシリーズなど幅広い層の要望に応える商品を展開しています。
エアーは体圧分散と睡眠姿勢の保持に優れており、体の疲れをとって質のよい睡眠へと導きます。ドクターセラは、温熱と電位が配置されているマットレスで、血行を促す特徴が。血行不良による不眠症を防いで、熟睡できる環境を整えます。
フランスベッド
『フランスベッド』というメーカー名ですが、日本の寝具メーカーです。先に紹介した高密度スプリングマットレスは、国内で唯一生産しているのがフランスベッド。厳しい品質管理のもとで作られているため、耐久性が高く高品質です。
その他にも介護用マットレスからホテル用までと幅広いラインナップで、なかには水分をコントロールして、肌に潤いをもたらす変わり種のマットレスまで展開しています。ピンポイントで機能を求める方におすすめのメーカーです。
エアウィーヴ
CMでおなじみの『エアウィーヴ』は日本の寝具メーカーで、心地よい眠りを誘うマットレスには4つの特徴があります。1つめは復元性が高いことで、適度に反発力があるため、寝返りがうちやすく体にストレスがかかりにくくなっています。2つめは体圧を分散させ、体にかかる圧が均等になるようにする機能です。
3つめが1年中快適に過ごせる通気性を備えている点。樹脂を編むような特殊な製法で、除湿と断熱性という嬉しい機能を両立しています。4つめはマットレス内部まで丸洗いが可能なことです。就寝中にかいた汗を洗い流して、いつでも清潔な状態をキープできます。
日本ベッド
『日本ベッド』は国内マットレスのパイオニア的存在で、90年の歴史があるメーカーです。熟練の職人の技によって丁寧に作られた商品には、日本のものづくりの素晴らしさがつまっています。
ロングセラーのシルキーポケットマットレスは、超高密度なコイルの構造が特徴で、体をしっかりと支えて正しい寝姿勢を維持します。快適な睡眠を追求し続けたメーカーの完成形といえるマットレスは、品質・安心・安全を備える日本らしい商品です。
SIMMONS
ホテルが導入していることで有名な『SIMMONS』のベッド。数多くのホテルに選ばれている理由はマットレスにあります。独自の技術を用いたポケットコイルマットレスは、独立したコイルが体を支えて寝姿勢を整えます。
さらに睡眠科学に基づいた商品作りを行い、論理と感覚両方の視点を生かしているのもシモンズのマットレスの特徴。翌朝すっきりとした目覚めを実感したい方におすすめします。
Sealy
アメリカの寝具メーカーである『Sealy』は、世界60ヵ国以上に展開しています。なかでもマットレスは、世界中の一流ホテルで導入されるほど高い品質で、メーカーの顔といえる商品です。
Sealyのマットレスは、耐久性や圧の分散性に優れていたり独自技術を用いるなど、実用性もさることながら、ホテル仕様のラグジュアリーなデザインも魅力の1つ。存在感のあるマットレスを豊富に取り揃えているため、デザイン性も重視したい方におすすめです。
Serta
『Serta』もアメリカ発祥の世界的な寝具メーカーで、アメリカ国内の売上は8年連続1位という不動の人気を博しています。マットレスはホテルへの導入も多く、機能性と高級感を完備。
日本で発売されているサータのマットレスは、日本の気候や日本人の体格・好みに合わせて作られており、寝心地の好みに応じてさまざまな種類のマットレスから選ぶことができます。